通りゃんせ、通りゃんせ Go!!【Today’s BEe Life】

ちょ〜っと通してくだしゃんせ 御用のないもの通しゃせぬ

アメリカ旅行をした時のことです。行き帰りは日本の航空会社を利用したのだけど、途中アメリカ国内を移動したのであちらの国内線の飛行機に乗りました。それでも5時間半もの長旅。化粧室へ立って席へ戻ろうとすると私の席の手前にカートが止まっています。「カヒ?ティ?」っとお目々がくるっとしたCAさんが二人忙しくお客様にサービスをしているのです。通るに通れない。CAさんは私に気づいているんだと思うけど、全く動じず。AKBの女の子なら二人分はあるかというほどのダイナミックな姿で私に素敵なヒップを向けたままです。仕方がないので、しばし足のむくみをとるためのアキレスケンストレッチなどを少し。
「(イチ、ニ、イチ、ニ・・)」
「カヒ?ティ?」
乗客はみんな我関せず。
さて、楽しい日程を終えて日本へ帰る空旅。化粧室を出るとあの時と全く同じ光景が目に入りました。OH!っと思った私はううーんとひとつ伸びをしました。すると後ろからすぐにCAさんが「お客様お席あちらですか?どうぞ乗務員にお声かけください」というや否や、「◯◯さーん!お客様お通りですぅう」と一声。カートはサササーっと動いて私のために道を開けてくれるではないですか。そうそう、日本はこれなのよ。乗客は皆ウトウト。

さあ、あなた!行くわよ!

NYの地下鉄に乗った時のこと。改札は小学校の運動場にある登り鉄格子みたいなものがくるくる回転扉みたいになっていて、磁気がついたカードをシュッとして、その鉄格子をグイッと押して中に入ります。ところが私のカードは何度シュッとしてもしてもエラーになって通れないのです。合理的なのか地下鉄の駅員さんなんてつゆとも見当たらない。時々親切なおじさんが機械でみてきたら?と言う(きっとそう言った!)ので残高を確認してもちゃんとお金は入っているし、磁気が効いてないのか、シュッシュッと、何度もやっては、後ろからきた人へ「あ、お先にどうぞ」と通していました。そんな私のところに神が降りてきました。綺麗に身繕いした小柄な老婦人がやってきて、私の肩をぐいっと掴んで「さあ、行くわよ!!」と自分の磁気カードをシュッとすると体をくっつけて一緒に鉄格子の中へ入れてくれたのです。わわわわわ「サンキュ」と言うとご婦人はニコッと笑って急ぎ足で電車の方へ消えていきました。出る時はノーチェックなのでポケットのカードはそのままです。次に使うことがあったらピーーッと止められるのでしょうか。

通るのか、通らないのか、はっきりなさい!

アメリカと日本のホスピタリティの違いなんてとっくの昔から変わらぬもの。これは不思議といいも悪いもなく、どちらも要素も反対側から見た視点の違いなだけなのです。「通りたきゃ、通してください。カートをどけて」と頼めばよかったのかもしれません。イチ、ニ、イチ、ニ、とこちらがサービスする必要なんてなかったかもね。普段から意識なく、ぼんやりと空想ばかりしていても、何も言わなくても道はなんとなく通れるものって考え、これは幼かったかもしれません。いや、幼いのではない、日本の大人になり過ぎたのです。子供だったら言ったかも「ねえねえ、通してよ、お姉さん!」だって私は通りたいんだもの。この道を。