「違う」を言い換えてみましょ【Today’s BEe Life】

日本語は違いを表現する達人

日本語の語彙の多さというのは大したものです。例えば色を表す表現一つとっても、桜色、桃色、薄紅色、藍色、群青色、山吹色、浅葱色…など、絵の具の名前に留まらず、日常会話に出てきてもおかしくないものもたくさんあります。海外に行くとよく外国人は表情が豊かでジェスチャー混じりでおしゃべりする人たちだなぁと感心しますけど、もとい、日本人は言葉の数が多いから自然に口先だけで済んでしまうのかもしれないです。だけど、言葉が持つ意味を頑なに持ち歩く印象づけもお上手。
「違う」って聞くとどんな感じがまず最初にやってきますか?「違和感」という言葉には何とも言えない嫌なもの、ネガティブな印象を持つのではないでしょうか。赤い色一つとってもこんなにも微細に違いを表現するのにどうして何でしょうね?!

ピンクのランドセルを背負った転校生

私が小学生だった頃、ランドセルの色は決まっていました。昭和50年代です。誰も決めてはいなかったのだろうと思うけど、男の子や黒、女の子は赤。三年生になったとき、フジタさんというピンクのメガネをかけた女の子が転校してきました。東京から来たとのことで言葉もテレビの人と同じイントネーションで素敵でした。そして可愛いピンク色のランドセルを背負っていました。帰り道もフジタさんが歩いているとすぐにわかります。同じ町内で家が近くだったから仲良くなってお家にも遊びに行ったものです。黒い木の塀でくるりと囲まれた家だったという記憶しかなく、私はなぜ塀があるのかなと不思議に思っただけでしたが、今思えば結構ないいお屋敷に住むお嬢さんだったのかもしれないですね。
フジタさんは卒業を待たずにまた転校していきました。転勤族だったのでしょうね。フジタさんは学校では大人しくいつも無表情で、一緒に遊んだ時にはよく笑っていたような気がします。今はランドセルの色やピンクや紫色やいろんな色があります。あの頃、みんながいろんな色のランドセルを背負っていたら、フジタさんは学校でももっと笑っていたかもしれません。

違うって自由だってこと

福山雅治さんが最近歌っている黒柳徹子さんの半生を歌った『トモエ学園』という楽曲があります。『トットちゃん』というドラマの主題歌にもなっているこの歌の歌詞にいたく感動したくだりがありました。それは「違うって自由だってこと」という一節です。
何かを「違う」なって感じたら、それを心の中で「まあ、自由!」と置き換えてみる、これはとってもいいアイデアです。私って人と違うんです、、ってことは私って自由なんです!ってことです。もしも集団の中で比較や避難をされてもそれはあなたが自由だという証。これだけたくさんの人間が住んでいますが一人として同じではなく、違うってことはみんな「自由」なのです。フジタさんのランドセルは違ってたんじゃなくて自由だったのです。